夢待ち爺散歩《yumemachi》 

夢は観るもの・愛は育てるもの・心は許すもの・明日は信じるもの

2014年04月

5月6月と海外出張が続きそうだが、まさに引退直前において新たなプロジェクトがいくつか芽を出そうとしている。先がどう変わるか解らぬうちに予定は公けにしたくはないが、初の海外出店に向け準備をぼちぼち開始したいと想うし他にも別口の海外から技術協力のオファーにも可能な限り形にしてみたいと想っている。そんな話をすると海外投資なのかと思われるかも知れないが、小生にとっての投資は人材育成に尽きると思っている。何事も人材なくしては何も実現は出来ない、如何に人を育て如何に人を活かす事が出来るかで自ずとその結果も決まってしまう。投資などは使えば無くなるに決まっているから、使ったものがどんな形に化けてくれるかが最も肝心で変化させるのは人によってのみ可能だと小生の場合は信じている。夢は観るのは容易だが喰うのは実に困難で人並みの努力では早々喰えるものでも無いからこそ面白い。
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7月に発売予定の『趣味の文具箱№30』の取材オファーが久しぶりにペンランドに舞い込んだ。取材は開店時からだから二年ぶり、お店も当時と比べずいぶん変化したので正直、自分なりには進化したと考えたい。当初は小生のような素人新参ものが如何ばかりの店がやれるか不安だらけだったが、今は小生がやらずば誰がやると楽天的に自惚れ解釈している。それは実際に営業してからの小生の背中を来客されるお客様がいつも押して下さるからである。人は困った時に相談出来たり助けてくれる事がなにより嬉しいし誰にでも期待したいと想っているからなのであろう、相談出来る店・情報が入る店・安心出来る店を目標に所謂、萬年筆修理の出来る街の親切な万年筆屋さんを目指してこれからもヘンな喫茶店を続けて行きたいと想っている。
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還暦過ぎたあたりから帽子が好きになり、気に入ったモノを見つけると衝動買いして様々な帽子が賑やかしている。時計や萬年筆の時とは違い、帽子に関してはさほど文句を言われないのも幸いしてか、旅先からも持ち帰る事も・・今回仲間入りしたボルサリーノは、ブリム7.5 グログランリボン4.2のパナマキート。従来のから比べればやや大円フォルムだが、その分、エレガントな雰囲気の佇まいに思える。おそらく日本人でこの大胆なフォルムのボルサリーノが似合う人も決して多くはなかろうと勝手にほくそ笑んでいる(笑)
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古代中国に食を煮る道具に鼎(かなえ)と言う金属製の器があるのを知っているだろうか?博物館などで見た事はあるはず、古くは皇帝が己の欲(物欲・権力欲・名誉欲)を同時に欲しがらずバランス良く統治せねば倒れてしまうと戒めの諺もある。我々食の世界では、生産者・調理人・お客様、そのどちらも満足させねば商いとは言わず、と言う意味でも解釈される。素晴らしいのはパイロット社の社是「三者鼎立」、鼎(かなえ)には3本の足があり、どれかひとつが長く、あるいはどれかひとつが短くても転んでしまう。使う者、売る者、造る者、三者のいずれが損し、いずれが得しても商売は成り立たないと言う意味だが、さすがパイロット社。製造・販売・使用者がすべて満足出来る商いは本物である。
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88グループのもうひとつの顔は『ペンランドカフェ』、同じく食品は扱ってはいるものの、実際には革鞄やビンテージ萬年筆、最新の万年筆まで販売し萬年筆の修理や書きやすさの整備等も受け付け毎日、何本もの万年筆が愛用者よりお店に持ち込まれて来る。修理を完了しお渡しし、お客様の喜ばれる笑顔を通して我々も一本一本リスペアする度に喜びや感動が湧いて来るから萬年筆とは不思議な筆記道具である。時には中学生や高校生が『万年筆』を知り使ってみての感動、時には使い慣れた『萬年筆』が懐かしく再び蘇った時の感動、そして満足出来る書き味に対面してやっと自分の万年筆に育った時の感動、それぞれが小さなペンランドを通じて感じてもらえる事が小生には何より嬉しい出来事なのである。人は大きな夢も観るが小さな事でそれ以上の感動を味合う事もある。そんな人は素敵であり、だからこそ今日の縁を大切にして明日も頑張ろうと想う・・
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世の中便利になりどんなモノでも化学調味料を使えばそれなりのおいしさは出せてしまう、しかしそれは素材のおいしさからは、かけ離れ、やがては飽きを感じ体にも決して良いとは言えない。梦麺88にしろにぼしらーめんにしろ、すべて開店以来、無化調で美味さを追求している。されどそれは決して容易なことではなく、時には漁師になり、時には農家や畜産に身をおきながら素材を知り尽くさねば本来の美味しさは生まれて来ない。もっともっと良い材料を使いたいと言う気持ちを大切にしながら、少しでもリーズナブルに提供し続けたいと言い聞かせて素材の味を手間隙かけても極限まで引き出していく。更にそこに麺造りのこだわりも加わり1杯のらーめんには常識を超えた根性が無ければ、決して満足出来るものは生まれて来ないのである。今日も挑戦、明日も挑戦、88グループにはこれからも不可能があろうはずもない。
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駅西の『にぼしらーめん88』の厨房の一部追加工事の為、『梦麺88』『ペンランドカフェ』も共にお休み頂いて全員でバーベキューする事になった。開店以来3年目を前に全員が集まり新たな進撃を開始する夢を語り次なる戦略を魚に馬鹿騒ぎで楽しませてもらった。外食事業部はこのメンバーから次なるステージを目指します。次なる梦麺88はCHINAだ!(笑)
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食品の賞味期限に限らず一番美しく輝ける時期は、ここを超えたらまずいと想われる直前が意外にバランスが取れて良いものだ。人も同じくこの線を越えたら肥満、ここを超えたら病気痩せの手前は比較的美しく濃艶とも言われ、鋭さがわずかに残った老いの直前は人間的にも熟成されとても魅力的な域に達する。慣らしを終え、環境に順応し、適応バランスが身に付き始めた頃、その秘めた能力は徐々に発揮されて来る。所謂味が出る頃合なのである。従って何でも新しくウブイものだけが良いとは限らずらーめんの麺は製造され熟成する事でより旨味が出て来る。万年筆も本来の良さを知るには使い込むことでよりその良さが自分のものになり革鞄は経時変化と共に味わいが出る。賞味期限が切れかけているからとか飽きてしまったからとかで、廃棄モードにせず本来の良さや色気は人を含めむしろそこから始まることを決して忘れないで欲しいと想う(笑)
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定例の劇座朗読会今回は5月23日(水)に開催されます。まだ一度もお聴きになってない方、是非一度御来店下さり体験してみて下さい。
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小生の好きな万年筆の中にモンブラン・プルーストがある。デザイン・バランス・書き味と字幅に関係なくとても良い万年筆だと想う。先月は新・古含めてこのプルーストが3本ほどお嫁に行った。幸いまだ一本新品で在庫はあるが、これもいつまで店頭にあるかは予断を許さない。やはりかなりの人気ものなのだろう。おかげで知らないうちにモンブラン作家シリーズの本数も増え、コーナーが出来るほどになってしまった。ペンランドに入ったビンテージ万年筆(修理依頼も含め)は大方ほぼ分解され整備し直し永年愛用出来る様にお色直しをしている。ビンテージを少しでも安心して愛用して頂く為には必要なのだとせっせと店長は日々励んでいる。中には顔をしかめたくなるような修理ケースもあるが、今のところ部品交換等で、様々な古い機構の万年筆もほぼ復活しているので店長を褒めてやりたい。彼は来店されたお客様が万年筆を知らずとも懇切丁寧に万年筆の構造や楽しさを説明し今ではそんな店長の話を聞きにお店に来られる若い方も少なくない。所謂万年筆布教である、布教と言っても押し付け布教とは違いお客様もかなりの関心を持っておられる方が大方である。観て持って触って自分に一番あった万年筆にめぐり合う為には是非コーヒーやジュースを飲みながらゆっくり婚活喫茶されるも宜しかろう・・天下布筆(笑)
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決して居心地が良いとは言えなかったが、社長と呼ばれ続け座り慣れた椅子。ここで悩みここで苦しみここで閃き、何事もここで決めてきた椅子。時に誰かに甘えたい時や人に頼りたい時もあったが、それでもなんとかひとりで切り抜いてこれた椅子。孤独は人を強くもさせ逞しくもしてくれることもあり、時間は人を凛々しくもし、優しく変えてくれる時もある。試練を繰り返せば人間、馬鹿にもなれる、そんなことをこの椅子は教えてくれた気がする。この椅子にはひとりしか座れないが、数多くの人への責任があり多くの人からの支えのおかげで座ることが出来る椅子。そんな椅子にもあとわずかで我が人生から離れることとなる。未練も開放感もあるわけではないが、新たな主人の座り心地が気にならぬと言えば嘘になる。いくら浮世で欲しても、人間いずれはすべての煩悩も消え去りやがては横たわる身。せめて残されし浮世にて夢を観らるる椅子を探してみるのも、また楽しき結構なり・・
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いつも元気で楽天的にプラス思考でありたいと想っているのだが、実際夜寝てから見る夢は辛かった時や苦しかった時の夢で魘される事も決して少なくはない。今は昔に比べれば少しだけ峠を越えたと思えるゆとりが逆に昔をフラッシュバックさせるのかも知れない。嫌な夢で夜中に目が覚め、あ~あ夢だったと胸を撫で下ろしキッチンで1杯ひっかけベッドで横たわるのだが、思い起こせば心配心配の連続で気の休まる日もない日々だった気もする。そんな日々を子どもの頃に過ごした娘たちは絶対事業主とは結婚しないと豪語されてしまったこともあった。仕事ばかりで家庭を振り返る余裕もなかったのだから無理もないと今更ながら反省する。家族や健康が第一の今のご時勢がうらやましく、ただただ走り続け制御が苦手な性分に呆れてモノ語れず、静々と忍び寄る老いだけが時折ふと疲れを意識し過ぎ去りし時の流れを感ぜずにはいられない。
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ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ道筋にあるモハヴェ砂漠のはずれにある、取り残された様な寂しげなモーテル“バクダット・カフェ”。ここをきりもりしているのはブレンダと呼ばれる黒人女。役に立たない夫、自分勝手な子供達、使用人、モーテルに居着いた住人たちにまで彼女はいつも腹を立てていた。そんなある日、ひとりの太ったドイツ女がやって来た。彼女の名はジャスミン。大きなトランクを抱え、スーツを着込み、砂埃の道をハイヒールで歩いてきたこの奇妙な客に、ブレンダは不快な表情を隠そうともしなかった。だが、この彼女の登場が、やがてさびれたカフェを砂漠の中のオアシスに変えてゆく。冒頭、不安定なアングルで始まり、何とも言えない不思議な色合いの映像、そんな中で繰り広げられるこの二人の物語は、観ている内に気持ちが不思議に暖かくなってくる作品。ジュベッタ・スティールが歌う主題歌“コーリング・ユー”が、この映画の持つ雰囲気にマッチして映画の味に深みを感じさせ、乾いた砂漠に奇妙な暖かさを覚える素敵な映画だ。この映画の中の太ったジャスミンという無口な女性、小生はこのジャスミンの人好きさに何故か惹かれてならない。
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ひょんな出会いで会食を共にさせて頂いたご縁で今回は毎日新聞のコラム『憂楽帳』に載せて頂く事になった。万年筆その響きは懐かしく聴こえるのではあるが、インクは漏れはしないかとか書きにくいのではないかと何気に敬遠されている方も少なくない。記事を書かれた記者の方もそんなイメージがどうやらあったようだ。記事が掲載される当日に、再びお店を訪れ、これを機会にと一本購入されて其の日を万年筆記念日と決め万年筆の正体を自らじっくり体験して育ててみたいと言われた。そう、萬年筆は使う人が育てその方の分身の如く文字を楽しむ、これからもそんな事を期待して永く御付き合いが出来る万年筆カフェでありたいと改めて小生は嬉しい気持ちになった。
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ポンペイそれはナポリ湾に臨みヴェスビオ火山の麓に位置し古代ローマの、豊かな地方都市の一つ、物資が豊かで人々は繁栄を謳歌し昼間は荷車が通りを往来し、女性たちは金の装飾品を身をまとい、夕刻には男たちは酒場で杯を酌み交わし、賭博に興じて繁栄していた。西暦79年8月24日午後1時頃、ヴェスビオ火山が噴火。火砕石が降り注ぎ火山からは火山ガスが噴出し人々と彼らが暮らしたポンペイの町はそのまま4メートルの火山灰のセメントの下に閉じ込められてしまう。その後近代の発掘による住居の漆喰の壁の鮮やかな赤色をモチーフにデルタからポンペイが発売された。物語はそれで終わらず後に考古学者により壁の色は赤ではなく黄色だったと覆り、現在発売されているデルタポンペイは黄色を使った万年筆となってしまった。写真は1996年に発売されたポンペイでキャップトップにはダイヤがポイントされその後、翻弄される事など関係なく今も美しく輝いている。何事も翻弄される輝きはいつの世にも美しいものである。
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